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2016年8月22日月曜日

ダンテ『神曲 地獄篇』第13歌 自殺、浪費

ダンテ『神曲 地獄篇』第13歌 自殺、浪費
 



 第7圏第2小圏
 葉のない醜いコブのある枝が茂る、ものすごい森へと入りました。この樹々には、自殺者の霊が封入されています。わわば「自殺者たちの森」です。
 ここでは神聖ローマ皇帝フェデリコ2世の側近であるピエロ・デッラ・ヴィーニャがいました。皇帝軍が教皇軍に敗北した際に、彼は皇帝から情報漏えいの罪で目つぶしの刑に処せられ、その年のうちに、自殺しました。神にもらった魂と肉体を自ら絶つことは、神に対する裏切りとされています。

 また猟犬のようになった雌犬に四肢を食いちぎられる男もいました。彼は浪費者の罪です。雌犬には教皇庁の意味もあるらしいです。