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2014年12月16日火曜日

モリエール 『ジョルジュ・ダンダン:あるいはやり込められた夫』 コメディー・フランセーズ 1999年



『ジョルジュ・ダンダン:あるいはやり込められた夫』
(仏語原題:George Dandin ou le Mari confondu
モリエールの戯曲。1668年発表。
ヴェルサイユ宮殿にて同年718日初演。
コメディー・フランセーズ 1999年収録


 成り上がりで金を持っている農民が、破産しかかっていた貴族の美しい娘と結婚した後の顛末についての物語です。この農民出身の金持ち男がジョルジュ・ダンダン、その妻はアンジェリックといいます。
 ジョルジュ・ダンダンは、貴族にあこがれていたのに、寝取られ亭主の汚名を着せられようとすると、馬鹿にされた怒りでいっぱいになり、もう全てがいやになり、妻アンジェリックの罪を暴いて、離婚をしようとします。でも、妻の不貞によって離婚したならば貴族のままでいられるということかもしれません。妻アンジェリックの不貞はダンダンにとって大変に傷つくことでしたが、妻の不貞を暴き立てることで、復讐をするとともに、それを渡りに船として自分に有利に持って行こうとしているようです。ダンダンはむしろ喜々として策を練り動き回ります。

 最後はダンダンは妻の不貞を暴くことに失敗するどろこか、逆に妻に謝罪させられる羽目となります。彼は茫然自失となります。この茫然自失の状態でこの物語は突然終わってしまいます。




Anne Kessler  アンヌ・ケスレル