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2015年3月8日日曜日

モリエール 『スガナレル:あるいは疑りぶかい亭主』1660年初演



スガナレル:あるいは疑りぶかい亭主
Sganarelle ou le Cocu imaginaire
1660年初演

 モリエールの比較的初期の作品です。といっても38歳の作品です。
 父親ゴルジビュスの横暴から始まります。つまり、彼は娘セリーの結婚相手を勝手に決めてしまいます。続いて夫スガナレルとその妻の生々しい争い。夫スガナレルの身勝手な発想の連発。
 誤解が連鎖的に起きて、三角関係ならぬ四角関係で、2つのカップルは、もつれにもつれてしまいます。ドタバタ劇です。
 家父長制における横暴。恋愛を巡る裏切り、嫉妬、怒り、復讐、ナルシシズムの傷つき。

 特に父親と夫の身勝手さが生々しかったです。

 いつこの誤解が解けるのか、延々続きます。しかし、最後には全てうまく収まります。