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2016年8月2日火曜日

ダンテ『神曲 地獄篇』第6歌 貪食


ダンテ『神曲 地獄篇』第6歌 貪食

 ダンテが目を覚ますとそこは第3圏、貪食と飽食の地獄でした。当時、それは社会共同体よりも己の欲望を優先させる社会悪でもありました。それが都市において獣のように政治抗争を繰り返すことに至っている根源の一つと考え荒れているようです。またそこではケルペロスという怪物がいて、貪欲さのパロディのような外見であり、亡者の身体を著しく損傷させています。
 これらのことはフィレンツェの政争を批判していると思われます。黒派と白派があって、ダンテは白派に属していましたが、ダンテはその双方ともに批判的であったようです。

 政治抗争は利権をめぐる抗争であると思われます。ただ、それだけで政治抗争がすべての説明されるわけではないと思われます。