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2018年2月12日月曜日

Une vie『女の一生』モーパッサン 


 タイトルはUne vieであり、日本語の翻訳では『女の一生』が一般的です。しかし Une vieを直訳すれば「一つの生」「ある生」。「生」の代わりに「人生」あるいは「命」と入れ替えてもいいのでしょう。またニュアンスとしては「儚い一生」「儚い人生」「儚い命」の様なニュアンスも含んでいるように思われます。あるいは多くの人生の一つのありようとして一例を挙げているということかとも思えます。
 夢見の多い少女期(17歳)から数々の苦労を経て初老を迎えるあたりまでを描いています。辛酸を舐める苦労です。
 モーパッサンはこの小説を1883年若干32歳で発表しました。モーパッサンは1881年に短編小説を発表しはじめて、そのほとんどの作品が短編で(260篇)、長編は6本くらいありますが、これは長編の第1作目に当たります。他に有名なのは『ベラミ』です。『ベラミ』も『女の一生』とは違った意味でだいぶん面白い作品です。
 ベラミも多情な男でしたが、この小説の主人公ジャンヌの夫ジュリアンも多情な男です。
 今回はフランス語で読んでいきたいと思います。全部フランス語だとあまりに効率が悪いので、途中を飛ばしながらということもあります。
 とにかく描写が細かく、なかなか先には進みにくいです。細密描写というようなところもあります。でも余分に細かすぎて、あまり意味がないようなところもあるように思われます。
 フランス語の私の拙い語学力の問題もあり、辞書を調べて読み進めたいと思います。