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2018年12月12日水曜日

『ロング・グッドバイ』レイモンド・チャンドラー


1953年に刊行。
村上春樹訳

 ハードボイルド小説です。
 主人公はフィリップス・マーロウ。彼は私立探偵であり、42歳、動物的な鋭い洞察力を持ち、確固とした正義感を秘め、一徹であり、利害を度外視し、相手によっては容赦無く辛辣な言葉を浴びせかけます。彼はたまたまアルコール依存に陥っているテリー・レノックスと出会い、助けました。 読後には、登場人物のマーロウとレノックスの存在感の余韻が残ります。この小説の世界に浸りました。

 第二次大戦でのドイツとの戦争が大きく影を落としています。ドイツとの戦争はでてきますが、日本との戦争は全く出てきません。日本人の庭師が剪定をしている穏やかな印象のシーンだけです。